2 色の性格「白」

 

「白」 すべての光を反射し、特定の色だけ自分の懐にしまいこんだりしない、受けた光をすべて返してくる「明るい」性格の色。すべての色相を含む色で、光そのものの色。

「黒」「白」「赤」の三色は、「死」や「生成」や「誕生」といった生命現象と結びつき、原初の色といわれています。
「白」は誕生のシンボルで、すべての民族で白は一番最初に存在する色でした。そして、死に関しては再生や鎮魂、けがれを清める力の象徴として用いられています。
「清浄無垢」な色としての白は、花嫁が神に結婚を報告するために白無垢をつけ、「けがれを清める色」としては明治以前、日本では白を喪色としていました。
白は神秘的な力を持つ色とされ、人の一生、生活の中で重要な場面、「冠婚葬祭」に使われてきました。 

「明るい色」や「白」が好きな人は、気持ちも明るい人です。白は気持ちを明るくし、事も明るくはっきりと示し出します。
北極圏では「白夜」の時、(日の出前・日没後のような薄暗がりの状態が長期間にわたって続く)ノイローゼや、うつ病など、精神をわずらう病気が増えます。
そんな時は病人を白い明るい部屋へ入れておくと、すぐに治ってしまうようです。
薄暗い場所に長くいると自分の心の中すら、よく見えなくなるようで、精神的に不安定になり、暗示にもかかりやすい状態になります。
どんなにバカバカしいことでも、例えば「神のお告げだ」と言われても疑わずに信じてしまいます。 
明るい場所にいれば、精神状態も安定し、心も明るくなります。太陽の光がさんさんと照らすグラウンドなどで、「神のお告げだ」などと言われても、誰も信じないのではないでしょうか。

「白」の良いイメージ・悪いイメージ

良いイメージ 「清浄」「神聖」「崇高」「潔白」「可能性」「真理」「理知的」「無限」

悪いイメージ 「空虚」「虚脱感」「頼りない」「冷たい」「味気ない」「薄情」 「無意味」

1980年に日本とアメリカの学生を対象に、行われた色から連想されるもののアンケートです。

日本 1位 「看護婦」 2位 「心」 3位 「善」

アメリカ 1位 「平和」 2位 「裸体」 3位 「赤ん坊」

アメリカで1位の「平和」は日本では5位、日本で1位の「看護婦」はアメリカにはありませんでした。