5 色と健康

 

色彩は体の機能にたいへん大きな影響を与えています。
「赤は人を興奮させ、青は落ち着かせる」よく言われることですが、実際に赤と青の照明の下で手にグラス等を持たせると、赤の照明の下での方が手の震えが大きくなります。
このように色は心理面だけでなく、身体面にもはっきりとした影響を及ぼします。
健康にも「色」を取り入れて楽しく、元気になりましょう!

「万病に“白”」
白い服を着て、わずかな時間でも日光浴をすると、身体がその時必要としている色のエネルギーを吸収することができます。
白い布を通した光は、どの波長の色の光も吸収されていませんので、身体がすべての色の光を受け取ることができるのです。身体はよく温まり、体力も回復します
病気のときに白い寝具やパジャマを使うと回復に必要なエネルギーや色を取り入れることができます。

「疲れ目に“緑”」
緑は目に見える光の中でもっとも人間の目でとらえやすい領域の光です。
また、緑には血圧を整え、リラックスさせる働きもありますので、長時間の仕事の合間に緑を見つめて、目と心を休めましょう。
アメリカやインドには色を使って治療をする医師がいます。
緑色には老廃物を取り除く作用があるようで、血のかたまりを溶かしたり、ただれ や はれもの、潰瘍の治療にも成功しているようです。

「不眠症に“青”」
眠ろうとすると神経が高ぶって眠れない、そんな人はベッドルームのインテリアの一部分だけを青系統の色にしてみるとよいです。
青は精神安定剤の役割をし、また運動神経の興奮も鎮めてくれます。
「眠ろうとして目をつぶっている時は色なんて関係ないのでは?」そう思われるかもしれません。
けれど、目を閉じていても身体はしっかり色に反応するのです。

「赤と青の部屋を作り、目隠しした人に15分間部屋の真ん中に座っていてもらう」こんな実験が行われています。
もちろん被験者には部屋が色分けしてあることは知らせていません。
赤い部屋では、被験者は体温が上がり、血圧、呼吸数も上昇し、「暑い、息苦しい」と訴えました。
青い部屋では、体温は変化せず、血圧、呼吸数が下がり、「涼しい、なんだかスーッとして気持ちがいい」と感想を言っています。
脳波を見ると赤い部屋では終始ベータ波(ハッキリ目覚め状態)が出ていましたが、青い部屋ではアルファ波(ぼんやり目覚め状態)が多く、シータ波(うとうと状態)もあらわれていました。
この実験からも分かるように、私たちは目を閉じていても色や光の影響を受けているのです。
不眠症の方は寝室のカーテン、カーペット等を青系統の色にしてみて下さい。
それでも眠れない人は水色の毛布を使うとよいです。
純色の青の毛布は効き目が強すぎて身体を冷やしてしまいますのでご注意下さい。
青色の効果は抜群なので加減が必要です!

「冷え症に“赤系”」
「赤い部屋 青い部屋」の実験でも分かりますように、赤には体を温める作用があります。
赤は刺激が強すぎますので、冷え性の方は、室内のカーテン、壁紙等を暖色系統でコーディネートしてみてはいかがでしょう。
暖色と寒色とでは心理的な温度差が3度程もあるようです。
また、一時「冷え性に赤いパンツ」が流行りましたが、ちょっと刺激が強すぎるようです。温かい、を通り過ぎて、熱くなってしまいます!

~その他 色の健康効果~
消化を助ける「オレンジ」「黄」 便秘・肌のドラブル「オレンジ」 風邪・熱には「青」 悪寒には「赤」 抵抗力・回復機能を高める「紫」